置き配が今後の事業成長のポイントのひとつに。スマート置き配を通したネットスーパー拡大に向けた取り組み
株式会社イトーヨーカ堂

食料品を中心に、衣服、雑貨等幅広い分野において、長年に渡り地域密着型でお客様に寄り添ったサービス提供を続けてこられたイトーヨーカ堂様。成長戦略の一貫として今後EC事業の活性化を目指す中で、スマート置き配をどのように取り入れていくのか、インタビューさせていただきました。
ー Q1. 現在、御社が力を入れている取り組みについて教えて下さい。
成長戦略として、首都圏エリアでの食品事業拡大に力を入れており、その一環としてEC事業拡大を目指しています。地域密着の店舗販売だけでなく、ネットスーパーにも介入することで、イトーヨーカ堂の食品をより多くのお客様にお届けしたいと思っています。
8月にネットスーパーの出荷作業を一手に担う、ネットスーパー専用のセンター運用を開始しました。当取り組みにより、配送効率やキャパシティを向上させ、お客様のニーズに応えていきます。二号、三号センター建設も計画しており、ネットスーパービジネスを拡大させることで、首都圏での食品販売シェア獲得に繋げていきたいと考えています。
ー Q2. 御社がスマート置き配の導入を検討されたきっかけを教えて下さい。
オートロック付きマンション約5000棟のネットスーパー利用者様より、置き配配達のご要望をいただいていたことから、置き配ニーズを再認識していました。その中で、オートロック付きマンションでも置き配可能なライナフ社のサービスを知り、興味を持ちました。
ー Q3. 弊社のサービスをお選びいただいた理由は何でしょうか。
スケールのしやすさです。圧倒的な、置き配可能オートロック付きマンション数があるので、置き配拡大の後押しになっていると感じています。
また、システム面での導入のしやすさもポイントでした。当初は自社サービスとのAPI連携も検討しておりましたが、開発コスト、リードタイムが伸びることから、ライナフ社のオリジナルアプリの採用を決定しました。パッケージ提供のため、スピーディーな利用開始ができた点は魅力的でした。
ー Q4. サービス導入前、懸念に感じられていたことはありましたか。
費用対効果があるのかという点は懸念ではありました。現時点では、コストバランスがとれているので、大きな懸念はありません。今後利用数が更に増えた際に、料金体系、利用上限などを適宜ご相談できればと思います。
ー Q5. 導入後に得られた効果・成果を教えて下さい。
置き配ユーザーのネットスーパーリピート率が、対面配送と比較し約1.25倍に上がっており、数値として置き配の価値を感じています。また、特に都市部の大型スーパーが少ないエリアでの置き配利用のご注文が多いことも良い発見でした。オートロック付きマンション、人口密集地と置き配の相性が良いことから、更なるネットスーパー事業拡大に繋がればいいと思っています。
また、置き配により、配送員の接客時間も短くなっていることがデータとしてわかっています。対面配送と比較し、最大で半分以下まで接客時間が減少しており、今後更に置き配が増加した際に、効果を実感していけると思います。
ー Q6. サービスを運用してみての感想を教えて下さい。
多様な受け取り手段を設けることで、ネットスーパーとしての顧客満足度が向上すると考えています。オートロック付きマンションが占める割合は集合住宅の半分に上るにもかかわらず、置き配可能なECサイトはそう多くはありません。都心部には大型スーパーがあまりないことから、ネットスーパーの需要はあると考えているので、オートロック付きマンションへの置き配を拡大していけば、イトーヨーカ堂ネットスーパーの拡大、利用者満足度向上も見えると感じています。
ー Q7. 弊社のサービスを活用した今後の展開・展望がありましたらお聞かせ下さい。
不在時置き配で、更なるサービス向上を目指しています。通常、不在時は商品の持ち戻しを行い再配達をしません。その場合、顧客にとってはキャンセル料がかかりますし、生鮮商品は廃棄する場合もあるのでフードロスに繋がります。不在時置き配を推進することで、上記問題の解決にもなり得ることを期待しています
※不在時置き配:対面受け取りを希望されたお客様が、万が一受け取りができなかった場合、置き配での配達へ切り替える仕組み
配送効率改善、お客様の受け取り方の選択肢拡大、フードロス削減等、置き配を通して、多方面での効果を期待しています。
ー Q8. サービスや弊社へのご意見・ご要望がありましたらお聞かせ下さい。
置き配可能物件の拡大を期待しています。また、置き配拡大を促すためには、利用者様にお住まいの物件が置き配可能であることを認知していただくことが必要です。そのため、周知施策についてより沿った提案をいただけるとありがたいです。
ー 引き続きご支援できるよう改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました。
※掲載内容は取材当時のものです。