投資家さまからも高評価を獲得、スマート置き配を活用した社会問題解決へグループ全体での取り組み
大和ハウスグループの賃貸住宅管理会社である大和リビング株式会社。今回は、スマート置き配の導入経緯や導入効果を、事業本部 賃貸事業推進部 LPMグループ課長の奥野様に伺いました。
—— 事業概要、および現在力を入れているサービスについて教えて下さい。
奥野さま: 当社は大和ハウスグループの賃貸住宅の管理会社として、国内約130拠点、65万世帯の物件を管理しています。また、海外にも米国・オーストラリア・ベトナムに拠点があり、サービスアパートメントなども展開しています。主な事業内容は大きく二つあります。一つは、大和ハウス工業が建築した賃貸住宅のオーナー様から建物1棟を一括で借り上げ、それを転貸するサブリース事業。もう一つは、お預かりした建物のメンテナンスやリノベーションなどの建物管理事業です。
奥野さま: 特に力を入れているのは、物件の付加価値向上です。早くからインターネット無料導入を進めてきましたし、今回のスマート置き配に関連する宅配ボックスなど、最新設備や入居者サービスを常に調査し、積極的に導入しています。
—— スマート置き配の導入を検討されたきっかけは何でしょうか?
奥野さま: きっかけは主に三つあります。まず一つ目は、物流業界の課題への対応です。2024年問題として知られる労働力不足の深刻化や、再配達によるCO2排出増加など、物流に関する様々な社会問題が報道されています。これらの課題に対して、私たちも何かできることはないかと考えていました。
奥野さま: 二つ目は、ライナフさんから無償提供のサービスについてご提案をいただいたことです。コストを抑えながら新しいサービスを導入できる機会だと捉えました。
奥野さま: 三つ目は、大和ハウスグループ全体としてSDGsへの取り組みを強化していることです。スマート置き配は、再配達削減を通じてCO2排出量の削減に貢献できるため、この方針にも合致すると考えました。さらに、大和ハウスグループにとって物流関係の企業は重要なお客様であり協力会社様です。スマート置き配の導入は、そういった企業に対するアピールにもなると考えました。
—— 導入前に抱えていた課題はありましたか?
奥野さま: 主に宅配ボックスに関する課題がありました。2016年頃から導入を進めていましたが、ボックスの長時間占有や操作トラブルなどで現場スタッフへの問い合わせが増加していました。また、ECの利用増加に伴い、当初の想定以上の利用があり、キャパシティの問題も発生していました。
—— 最終的に、弊社のサービスをお選びいただいた理由は何でしょうか?
奥野さま: 大きく分けて二つの理由があります。一つ目は、入居者様の利便性向上です。当社の事業の根幹は入居率の維持・向上にあります。そのためには、入居者様の満足度を高め、長く住んでいただくことが重要です。スマート置き配は、再配達の手間を省き、いつでも荷物を受け取れる環境を提供することで、入居者様の生活をより便利にできると考えました。
奥野さま: 二つ目は、大和ハウスグループとして物流関係企業へのアピールです。先ほども申し上げましたが、物流企業は当社の重要なお客様であり協力会社様です。スマート置き配の導入は、そうした企業に対して、いわゆるラストワンマイルの課題解決に積極的に取り組む姿勢を示すことができると考えました。また、これらに加えて、SDGsへの貢献も重要な要素でした。環境への配慮や社会貢献は、今や企業評価の重要な指標となっています。スマート置き配の導入は、こうした面でも当社の取り組みをアピールする良い機会だと考えました。
—— 導入いただいた弊社サービスをどのようにご活用いただいていますか?
奥野さま: 企業へのアピールという面では、不動産の募集広告に「オートロック置き配対応」という文言を入れるなど、差別化要因として活用し始めています。今後は自社の募集サイトでスマート置き配のロゴを作成したり、サービスの概念図を掲載したりするなど、さらなるアピールを計画しています。
—— 導入後に得られた効果・成果を教えて下さい。
奥野さま: まだ導入して間もないため、具体的な数値で効果を示すことは難しい状況ですが、いくつかの良い兆候は見えてきています。まず、予想以上にオーナー様の反応が良かったことが挙げられます。当初は、防犯面での懸念などから難色を示されるケースも想定していましたが、実際には「こういうサービスがないとオートロック付きの物件では困るよね」といった前向きな反応が多かったです。 また、入居者様からも好評です。トライアル導入時に実施したアンケートでは、「本格導入してほしい」「ECサイトの利用がとても便利になる」といった声が多く聞かれました。特に、在宅待機の必要がなくなることや、女性の方からは「対面での受け取りが不要になる」といった点が評価されています。
また、予想外の効果として、投資家からの反応が良かったことが挙げられます。当社が管理するファンド物件のポートフォリオに関して、投資家の方々から「SDGsに貢献できるからアピールできる」といった積極的な評価をいただきました。これは、不動産投資の観点からも、スマート置き配が付加価値として認識され始めているということだと思います。
—— 弊社のサービスを活用した今後の展開・展望がありましたらお聞かせ願います。
奥野さま: まずは500棟の導入を当面の目標としています。ですが、サービス提供エリアが広がったこともあり、今後は各拠点に向けての説明会などを実施し、ゆくゆくは1,000棟の導入を目指していきたいと考えています。
—— サービスや弊社へのご意見・ご要望がありましたらお聞かせ下さい。
奥野さま: 置き配アプリをプラットフォームとして、是非、様々な提案をしていただきたいです。我々は不動産のフィールドは持っていますが、テクノロジーを活用したソフト面でのサービス開発には課題があります。ライナフさんには、テクノロジーと不動産を掛け合わせた革新的なサービスの提案を期待しています。一緒に日本の住まいの発展に寄与できればと考えています。
—— 本日は貴重なお話、誠にありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。
- 管理会社さま
- 社名
- 大和リビング株式会社
- 管理戸数
- 500,000戸〜1,000,000戸
スマート置き配の導入のチェックポイント
集合住宅の共用エントランスについて、各項目をご確認ください。
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オートロック
エントランスに電気錠が設置されている。
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戸数10以上
導入検討物件1棟につき戸数が10戸(10世帯)以上ある。
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全国20都道府県で展開中
物件が主要都市エリアにある。
※詳しい対象エリアについてはお問い合わせください。
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着床制限なし
着床制限のあるエレベーターが設置されていない。