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【調査データ】マンションの顔認証は世間のニーズがあるのか?


ライナフGate」ブログチームです。

マンションのオートロックエントランスに「顔認証システム」を導入する物件が少しずつ増えてきています。 

しかし、「そもそも需要はあるのか?導入効果があるのか?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、オートロックマンションにお住いの方の「顔認証に対する意識調査の結果」と「実際に顔認証システムを体験した入居者のリアルな声」をご紹介します。



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目次[非表示]

  1. 1.顔認証とは
    1. 1.1.顔認証システムの定義・仕組み
  2. 2.マンションにおける顔認証の3つのメリットとは?
    1. 2.1.手ぶらで認証・解錠できる
    2. 2.2.セキュリティが高い
    3. 2.3.非接触での解錠
  3. 3.顔認証の活用と今後
  4. 4.1,000人に聞いた! マンションの顔認証に対する意識調査
    1. 4.1.認知度
    2. 4.2.期待度
    3. 4.3.世代間における意識の違い
  5. 5.利用者に聞いた! 顔認証への満足度やリアルな声は
    1. 5.1.入居者が潜在的に抱える課題
    2. 5.2.利用者の満足度・リアルな声
  6. 6.まとめ



顔認証とは

顔認証システムの定義・仕組み

顔認証システムとは、生体認証 ※1 の一種で、固有の「顔」により個人の確認・認証を行うシステムです。

個人個人に固有である「顔」を鍵とすることで、なりすましが困難でありセキュリティ性の高い認証方式であるといえます。

認証方法は、ローカル(端末)に情報を保存してローカル上で認証を行う方法、クラウドに情報を保存してクラウド上で認証を行う方法、の2つがあります。

まず、端末のカメラが人の顔を検出、その後カメラが顔写真を撮影し、ローカル上またはクラウド上で目・鼻・口などの位置や距離、顔における比率・顔の大きさなどと、顔に関する様々な要素をもとに照合を行います。

照合を行うためには、認証を行う人が事前に専用の端末やアプリから自身の顔写真を撮影・登録する必要があります。

※1 生体認証:指紋・顔・光彩・声紋など個人によって異なる身体的特徴を用いて本人を識別する仕組みのこと。

マンションにおける顔認証の3つのメリットとは?

様々なメリットを持つ顔認証ですが、マンションのエントランスにおけるメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
大きなメリットは下記の3つです。

手ぶらで認証・解錠できる

入居者はエントランスで鍵やカードを出す・暗証番号を押す等の特別な操作が必要なく、ただ顔をかざすだけで認証・解錠できます。

特に両手に荷物を持っている時は、荷物を置いたり荷物を持ったまま鍵を出したりする手間が無くなりストレスフリーです。お子様を抱っこしている時やベビーカーを押したりしている時も大変便利です。

また、難しい操作が必要ないため、世代を問わず使いやすい認証方式といえるでしょう。


セキュリティが高い

個人個人の特徴が異なる「顔」を鍵にするため、物理鍵・カードキー・暗証番号のように紛失・盗難・複製・流出のリスクが無く、成りすましによる入館を防ぐことができます。

セキュリティを重視するマンションのエントランスにおいて、顔認証による厳格な本人認証は大きなメリットと言えるでしょう。

非接触での解錠

利用者は顔認証で解錠する際、何かに触れる必要は一切ありません。
鍵を使用したりリーダーにかざしたりすることによる鍵を媒介とした接触も無くなるため、コロナ禍におけるニーズに応えられます


顔認証の活用と今後

スマートフォンのiPhoneでは、2017年発売のiPhone X以降はすべて顔認証によるロック解除となっており、利用されている方も多いのではないでしょうか。

羽田空港・成田空港では、2017年から国際線ターミナルの出入国ゲートで先行導入され、2021年より実運用がが開始されています。

また、2022年3月には「東京ドームの入場」ゲートでの一部利用が開始されたり、街の「飲食店の決済」でも広がりを見せておりだいぶ身近な存在になってきました。

なお、りそなHDは、「顔認証マルチチャネルプラットフォーム」の事業化に向けた検討の開始に合意、というニュースリリースも公表されています。


参考元)顔認証による搭乗手続きを開始!

参考元)「東京ドームが過去最大のリニューアルとDX化を実施」

参考元)りそなホールディングス:生体認証を活用した業界横断型プラットフォームへの取り組みについて


1,000人に聞いた! マンションの顔認証に対する意識調査


マンションエントランスの「顔認証システム」について、世の中の人はどのような意見をもっているのでしょうか。

オートロック付きの物件に住む10代~50代の男女1,000人に実施したWebアンケートの結果をご紹介します。


認知度


Q:マンションのエントランスを顔認証で開けられる仕組みがあることを知っていましたか?

先述の通り、スマートフォンの顔認証や店舗決済などで段々と身近になってきてはいるものの、マンションのエントランスを解錠する仕組みとしての認知度は半数弱でした。

裏を返せば「先進的サービス」「新しい取り組み」と理解され、物件の差別化要因としてプッシュできる可能性もあります。物件のターゲット層に刺さるサービスかどうか、コスト面・運用面も含めて他サービスの導入と比較検討する必要があります。

期待度


Q:マンションのエントランスを顔認証で開けられたら便利だと思いますか?

顔認証でマンションのエントランスを開けることに対し「便利だと思う」と回答した人の合計は89.5%にものぼりました。

一般的に認知率が低いサービスは価値訴求に時間がかかるものですが、顔認証システムは顔をかざすだけで開くというシンプルな仕組みのため、認知していない方に対しても非常に価値(利便性)が伝わりやすいサービスであると推測されます。

世代間における意識の違い


世代による差はほとんど無いという結果になりました。​​​​​​​

ITを活用したサービスは一般的に若者の反応が良く年配者の反応が芳しくないということがよくありますが、顔認証は複雑な操作は一切不要、顔を認証して解錠するというシンプルな仕組みのため全世代で理解しやすいということが推測されます。

利用者に聞いた! 顔認証への満足度やリアルな声は

次に、実際に顔認証システムを利用された入居者の方はどのように感じているのでしょうか。

弊社では、2022年8月~2023年3月にかけ、都内の賃貸マンション10棟に顔認証システムを設置させていただき、顔認証システムによるエントランス解錠を入居者の皆様に体感していただきました。

その際に行ったアンケートの結果を共有いたします。


入居者が潜在的に抱える課題

Q:毎日エントランスを鍵(物理鍵・カードキー)で開けるのは面倒くさいですか?

鍵を取り出して開ける行為は日常では当たり前になっていて不満を口に出す方は少ないと思います。

しかし、アンケートから、顔認証で開ける体験をした70%以上の入居者が鍵で開けることを面倒だと感じていることが分かりました。

普段は不満として声が上がってくることは少ないと思いますが、入居者が潜在的に不満を持っていた可能性があります。

先述の1,000人アンケートでは面倒と回答した方は46.2%でした。
顔認証という利便性の高いサービスを利用したことで「こんなに便利な方法があるのか」ということに気づき、鍵を利用するのは面倒だと思う方が15ポイント増えたと推測できます。

物件の差別化においては、入居者の顕在化する課題解決はもちろん、潜在的な不満の解消・課題解決をすることも非常に重要なポイントです。


利用者の満足度・リアルな声

Q:顔認証でのエントランス解錠について、全体の満足感はいかがですか?

マンションエントランスにおける利用の認知度はまだ40%の顔認証ですが、実際に体験していただくと満足度は非常に高い結果となりました。

顔がうまく認証されない等の理由で6.7%の方からは満足を得られませんでしたが、マンションにおける顔認証は実用化レベルまでサービスとしての精度が上がっていることが分かります。


Q:顔認証でのエントランス解錠を利用して、生活が便利になったと思いますか?

実証実験を行った物件はすべて玄関は物理キーで解錠する必要がありました。 それでも、エントランスが顔認証で開けられることで生活が便利になったと回答した方が圧倒的多数という結果になりました。

顔認証の手ぶら解錠を初めて体験した方がほとんどだと思いますが、顔をかざすだけでエントランスが開くという利便性は入居者に選ばれる1つの要素になりそうです。



Q:生活が便利になったと感じる場面を教えてください(自由記入)

・わざわざ鍵をとりださなくてよい
・エントランスで鍵を鞄から探す時間が無くなった
・荷物が多くて鍵を出すのが面倒くさいとき

・荷物が多く、鍵を取り出すのに床に置かなくてはいけないとき
・両手に荷物を持っている時
・リュックを背負っていて鍵を簡単に出せないとき
・ベビーカーや買い物袋、子供の抱っこ中などのとき


Q:本物件で顔認証を使えなくなったら残念ですか?



「とても残念」と回答した方だけでも過半数を超える結果となりました。

先述のアンケート結果で出ているように、「鍵を出すのが面倒」という入居者の課題を顔認証で解決できている点が評価されていることが予想されます。

「残念」という選択肢が無いことも影響を受けていますが、「まあまあ残念」という回答の比率が比較的高く、まだ価値が訴求しきれていない側面もありそうです。



まとめ

マンションにおける顔認証システムは、まだ普及段階ではあるものの、入居者からの期待度・利用者の満足度が非常に高いことが分かりました。


物件の差別化においては、ただ他社と異なることをやるだけではなく、いかに入居者に選んでいただくかという視点も重要となります。

顔認証システムが物件のターゲット層に刺さるかどうか・コストは見合うのかなど、他の施策とぜひ比較検討してみてください。



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