株式会社ライナフ

〒113-0034 東京都文京区湯島1-6-3
湯島1丁目ビル 2階

TEL 03-5843-9569

FAX 03-5843-9568

CEO BLOG
CEOブログ

それは私の仕事ではないので

2026, 02/08

今、私が取り組んでいる仕事の1つに、
「ゴミ収集の時間を『朝8時までに出す』から変える」というものがあります。

ライナフの仕事ではなく、一般社団法人不動産テック協会としての仕事です。
背景をお伝えしますと、
・マンションの管理人さんが不足して、困っている
・管理人さんの仕事を外部の事業者に依頼したい(掃除とか)
・ただ、外部の事業者でもなかなか受け手がいない一番困る仕事、それが朝のゴミ出しである
・マンションの集合ゴミ置き場所から、道路沿いのゴミ収集所にゴミを出すという仕事
・なぜ仕事のやり手が見つからないかというと、「朝8時までに出さなくてはいけない」から。前の日の夜に出すのはNG。つまり、朝6時~8時までのあいだに、全部のマンションからゴミを道路沿いに出さないといけない
・結果的に、その瞬間だけすごい人がたくさん必要になる
・ではなぜ8時までに出さないといけないのか?というと、ゴミ収集車が一番最初に収集を開始する時間が8時だから。そこから、昼過ぎまで順番に回収していく。
・つまり、全員が8時に出す必要はなく、ゴミ収集車が来る30分前くらいに出せばいい。
・ゴミ収集者にGPSトラッカーをつけてることで、それは予測可能。
・すでにGPSトラッカーをつけているゴミ収集車が一部の区である。
・じゃあ、そのデータを使って、朝8時じゃなくても問題ないか、やってみようじゃないか!

というものです。
人手不足の問題解消方法として、硬直化したルールを変更することで解決へ向かわせる、ということになります。

が、しかし。

これが(案の定)うまくいかない。
清掃局からすると「8時までに出してもらえば確実。マンションの管理人不足は知ったことではない」となる
マンション管理を所轄する役所の部署に交渉すると「マンション管理人不足はわかるが、清掃局は別の部署なので口出しできない」となる
行政全体で見ても「一部のマンションが管理人不足で困っても、管理費が上がるのはそのマンションの話なんだし、民間事業だからね」とやはり関係ないスタンス

つまり、全員が「それは私の仕事ではない」(It’s not my job)なのです。

これは今の社会の縮図だな、と思いました。

人口が増えているときは、その仕事の仕方で問題ないのです。
非効率、負の部分は人でカバーし、人でカバーされることでコストが上がった分は金額に転嫁しても、吸収されていく。
そうやって、経済は大きくなっていきます。
先日、インドネシアに出張したさいに、若い労働人口が増え続けていて、仕事の増えるペースが追い付かず、路上に仕事がない若者が大量にあふれて昼寝している様子を見てきました。
そういった国では、セキュリティを機械化するよりも、人を一人立たせた方が安いそうです。

今、日本が直面している高齢化、労働力不足の状態では、「それは私の仕事ではない」と言っていたら、結局どこかに大きなしわ寄せができ、そのしわ寄せが社会のあらゆるところにできているのを感じます。
もうほんと、シワシワになるくらい。

このシワを一つ伸ばすだけでも、大変な調整力と労力、そして奉仕力が試されますが、誰かがやらないといつまでも社会のシワが消えないので、地味地に頑張ります。

(これを書きながら、僕がこんなことに時間を使うことを許してくれている会社のメンバーに感謝の気持ちでいっぱいです)