株式会社ライナフ

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CEO BLOG
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サッカーで世界一を目指す少年の話

2020, 11/08

中学1年生からサッカーを始めた少年は、ワールドカップで世界で一番を取ることを目指すことにしました。

それも、「夢」で終わらせるつもりはなく、本気の本気、絶対に達成しようと、意気込んでいました。

そのために、来る日も来る日も、頑張って練習をしました。

彼は、もともと運動神経が良い方だったので、どんどん上達をしていきました。

そして、彼の所属していたチームは、県で2位となりました。

彼は、「このペースで行けばワールドカップも見えてくる!」と、ますます、サッカーが好きになり、練習を頑張りました。

サッカーが強い高校に入った彼は、その中でも猛特訓しました。

自分よりも強い先輩に教えてもらったり、時にはプロ選手が開催するサッカースクールへ行ったり、プロ選手が実施している練習方法を真似たりしました。

そして彼は、高校3年生の時に、インターハイで3位になりました。

周りは、彼に「すごい!」と言ってくれますが、彼の表情は冴えません。

彼は、とても焦っていました。

ワールドカップで1位を目指している彼は、自分の目標と今の自分との距離を、昔より正確に把握できるようになってきていました。

18歳という身体能力が高い年齢において、インターハイ3位で終わってしまったこと。

これからトレーニングにより身体能力はしばらくは伸ばせるが、それもあと10年くらいしかないこと。

世界を目指す前に、国内において自分よりも上手な選手がたくさんいること。それは、年上にも、年下にも。

さらに、世界に目を向ければ、日本と世界の差は圧倒的に開いていること。

そして、生まれ持った人種による身体能力に差があること。

多くの事実が、彼に「本当に僕は、世界一になれるのか?」と不安にさせます。

いや、その前にワールドカップに出場できるのか?出場するためには、僕だけの努力ではなく、最強のチームにならなくてはいけない。

そんな、ワールドカップ上位に行ける最強チームが、たまたま僕の世代で、出来上がるのか?

待て待て、それ以前に、今の僕はインターハイ3位。日本代表に入ること自体が難しい…。

いやいやいや、日本代表を考えるのは、僕がプロになってからだ。プロにもなっていないインターハイ3位の僕は、まずプロに合格するところからだ・・・。

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本当に、ワールドカップで・・・世界一になれるのか・・・・?

インターハイで3位になった日の夜、彼は、一人で泣きました。

インターハイで3位だったからではありません。

自分の目標に、気持ちが追い付かなくなったからです。

ひとしきり、泣いた後に彼は、偉い監督さんの言葉を思い出しました。

「諦めたら、そこで試合は終了ですよ。」

彼は、涙をぬぐった後、夜中に一人、ランニングトレーニングを始めました。

今夜を、試合終了の日にしないために。