大企業へは高い見積もりを出さなくてはいけない理由
これまで、不動産会社と銀行で働いてきた僕にとって、ITの会社を始めたのはライナフが初めてです。
おかげ様で、多くの企業様からお声がけをいただき、提携をしたり、大口のご発注をいただいてきました。
その中で1つ、気づいたことがあります。
それは、大企業とお仕事をさせていただく場合は、中小企業からの発注に比べて高い値段で見積もり書を作らないといけない、ということです。
これは、大口発注も小口発注も同じです。
大企業だから大金を出せるだろう、と足元をみているから?
いえいえ、違います。
中小企業の顧客と同じ金額で受けたら、実質、赤字になるからです。
理由を説明します。
中小企業が相手の場合、意思決定のプロセスが短いため、サービス内容やカスタマイズの中身を説明し、見積書を提出した後、そのまま採用、不採用が決まります。
しかし、大企業の場合は意思決定のプロセスが長いため、サービス内容を担当者に説明した後、「今度は上司にプレゼンしてください。」と言われ、上司にプレゼンをしたあと、「役員に説明するためにプレゼン用の資料を作ってください。」と言われ、資料を作って渡した後、「役員プレゼンの日は〇〇日なので、よろしくお願いします。」となります。
大企業の役員相手にプレゼンをするため代表の僕が行くのは必須で、そうなると、必然的にいただかなくてはいけない金額も大きくなる、ということです。
最初はこれに気づかず、大企業だからって高い金額を提示するのは変だよな、と思って他と同じ金額を出していて、仕事をしているうちに、あれ?これって赤字仕事になってないか?と気づく、という経験から学びました。
意思決定のプロセスが長い、というのは、すなわち、提案側にとっても顧客側にとっても、コスト高になるということですね。