新社会人の皆さんへ
社会という、大きな海へようこそ!
皆さんは今日、社会という大きな海に、会社というという船の一員として、乗り出しました。
その海は本当に広く、まだ見たことのない景色、行ったことのない大陸、はじめて遭う生き物、とにかく、未知のものであふれています。
また、船に乗っているといっても、海が荒れて大きく揺れる日もあれば、船の上という逃げられない状況で人間関係がこじれることもあり、また、海賊が襲ってきてチーム一丸となって戦わないといけないときもあります。
期待と希望に満ちた旅ではありますが、決して安全、安心、な旅ではないのです。
そしてまたあなたは、お客様ではなく、乗組員の一人なのです。
私からお伝えしたいことは3つ。
1つ目は、何かあったときに、焦って海に飛び込まない(=発作的に退職しない)でください。
自分が乗っている船が不安で、降りたい、と思ったら、ちゃんと、次の船を探し、船を乗り換える準備をしてから、今の船を降りましょう。
突然海に飛び込んで、溺れてしまい、2度と船にあがれなくなった人を、私は何人も知っています。
2つ目は、今乗っている船の乗組員である、という自覚をもちましょう。
あたなは、お客様でも、積み荷でもなく、その船を目的地へ向かわせる船員の一人です。
船と言うのは恐ろしいもので、一度乗ると、簡単には降りれません。また、その船の上にいる人と多くの時間を過ごすため、人間関係も大事です。
今まで「俺はこのやり方だから」と言い張っていた人も、船の上では、他の人に合わせるしかないことも多々あります。
だって、みんなが「俺流」を貫いたら、船と言う小さな箱の中では、誰も快適に過ごせなくなります。
3つ目は、顔を上げて航海を楽しんでください!
船に入ったばかりの時は、とにかく覚えることが多く、先輩に教えられながら、掃除をしたり、帆をはったり、料理を準備したり、と、とにかく、船の中のことで手一杯になるかもしれません。
でも、ふと、顔を上げてみてください。
そこには大きく広がる、可能性にあふれた大きな海があり、また、自分の足では決して行くことのできない、はるか遠くの大陸を目指すことができます。
美しい星空を見れる日もあります。
仲間とお酒を飲みかわす日もあります。
初めて大きな魚を捕まえて、褒められて、嬉しくて涙がでることもあるでしょう。
船の中で働いているうちに、せっかくの航海を楽しめなくなる人はたくさんいます。
そういう人はだいたい、顔を上げるのを忘れて、自分の船の中の出来事しか見えなくなっているのです。
スリルがあり、苦労も絶えず、決して飽きることのない大きな海を、皆さんと一緒に楽しめることを、心から嬉しく思います。
いつかどこかで、ライナフ号と出会うこともあるかもしれません。
その時はどうぞ、よろしくお願いいたします!