格安スマホが広がらない理由
少しずつ広がっているようですが、皆さん、格安スマホ(=MVNO)ってご存知ですか?
具体的な名前を挙げるより、格安スマホ以外の携帯会社を挙げた方が日本ではわかりやすいですね。
Docomo、au、SoftBank、Yahooモバイル、を除く全ての携帯通信会社が、格安スマホ(=MVNO)です。
有名なところですと、U-Mobile、Freetel、IIJ、とかです。
以降、Docomo等の昔からある携帯会社を「キャリア」、それ以外を「MVNO」と呼びます。
MVNOは、規制緩和によって生まれた新しい業態で、キャリアのネットワークを使いながら割安に通信を提供する会社です。
キャリアの通信網を使うため、ドコモ系、au系、SoftBank系に分けられ、電波の届く範囲もそれぞれのキャリアと同じになります。
と、説明的な前置きはこれぐらいにして、本題ですが、このMVNOは通信料金がキャリアよりもかなり安く、品質も悪くないため、本当はもっと広がっても良いのですが、なかなか本格普及しません。
携帯会社を変えても番号が変わらないようになり、さらに携帯会社のEメールを使わずにLINEなどで連絡する人が増えた今、本当はもっと普及して良いはずなのです。
それでもなかなか増えない・・・その理由は、ずばり、ネーミングではないか、と。
「格安スマホ」「格安SIM」の呼び方は、どちらもカッコ悪いです。
スマホに個人情報を詰め込んでいる今では、スマホは個人のアイデンティティの一部にもなってきているため、「格安」と呼ばれるものを自分のメインスマホとして使う気がしない。
次に、正式名称でもある「MVNO」ですが、アルファベット4文字は無理です。流行らない。長い。
LAN、LTE、SIM、定着しているこれらのIT用語からわかるように、3文字が限界です。4文字で、しかも「SIM=シム」「LAN=ラン」というような発音ができず、「MVNO=エムブイエヌオー」と呼んでいるうちは、流行らないでしょう。
っというわけで、総務省の偉い人、もっといい名前をつけてあげてください。
ビールでも同じようなことが過去にあって、結局「第三のビール」って呼び方以外の、かっこいい呼び方が定まらないまま広まりましたが、これはむしろビールと混同させた方が消費者受けが良かったため、ビール各社が新しい名前を考えなかったんだと思われます。