株式会社ライナフ

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CEO BLOG
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真似できないもの

2018, 11/05

資金調達をしているときに、ベンチャーキャピタルに必ず質問されることが1つあります。
それは、
「他社がそれを真似できない、という根拠はありますか?」
です。
おっしゃる通り、ベンチャーという少資本、少人数、短時間という状況下において作られたサービスは、大手が参入したらすぐに真似されて終わるのでは?と思われるのです。
サービスを真似されずに守る方法は、3つあると思います。
①特許で守る。
②ユーザー数で守る。(ネットワーク効果)
③研究開発で守る。
①は一番、わかりやすくて、ベンチャーキャピタルの皆さんにも「特許とっているの?」と聞かれます。
ですが、僕が一番弱いと思っているのも①でして、開発費数億円をかけて1つの特許を取っている技術系大手企業ならまだしも、ベンチャーがナイスなアイデアでとった特許など、大手企業が本気で無効を主張されたら負けることも多いですし、そもそも、もっともサービスを真似してくる可能性が高い他のベンチャー企業は、特許なんて気にせず真似してきます。
②は、ある程度うまく言っている場合、ですね。
例えば、今から大手企業が、メルカリやAirbnbを真似しても、勝てないです。
メルカリでいうと、出品側と買う側、両方のユーザーが必要で、Airbnbであれば、民泊を提供する側と宿泊する側、両方が必要です。
この2軸必要なユーザーを集めるにあたって、先行した企業はとても強く、「民泊しようかな。」という人はAirbnbで検索しますし、Airbnbに人が集まるから提供側も、Airbnbに掲載しようと思います。
大手企業が今からどんなに資本を使っても、簡単には真似できないモデルに出来上がっています。
ユーザー数を獲得できれば、それで大きな壁を作れるのです。
③は、製品の品質レベルで勝負をする方法です。ユーザー数がそこまでないときは、ぶっちゃけこれで勝負するしかないと思っています。
研究開発に集中をすることで、「これ、どうやってるの?」っと思われるレベルの品質に向上し、他社が追随するのを面倒に思うところまでレベルを上げることです。
ライナフでいうと、スマート物確という自動音声応答サービスは、音声認識率が95%を超えるすごいサービスなのですが、「普通に読み間違えることも多い物件名で、どうやってそんな高い認識率を出しているの?」という部分について、他社が疑問に思うレベルまで研究開発を頑張りました。
(作った皆さん、お疲れ様!)
ただ、研究開発については大手企業が大資本と大人数を使うと追いつかれる可能性は高く、研究開発が成功をしたら直ちに②ユーザー数を獲得、に進まなくては、いつか追いつかれます。
真似したり、真似されたり、を日常的に繰り返すのが、資本市場の運命ですし、良いところだと思っています。
そうじゃないと、価格競争もおきないし、研究開発も進みませんからね。
そう考えると、真似されるということは、日本全体、世界全体で見たら、良い事なのかもしれません。