規制で甘やかしてはいけない
2021, 04/04
皆さん、コンビニがなぜこんなに増えたか、知っていますか?
それは、街の小さな商店を守るための法律が、コンビニの数を増やしたのです。
その結果、街の小さな商店は、より一層苦しくなったのです。
そんな歴史を知って、いろいろ考えさせられました。
ダイエーやイトー・ヨーカドー、ジャスコ(イオン)が、どんどん建てられ、街の商店街を苦しめはじめた1970年代。
このままでは、地域の商店がみんな、大型スーパーによって潰されてしまう!という危機感をもとに、政治が動きました。1974年の大規模小売店舗法(大店法)です。
この法律は、一定の面積以上の大規模なお店の出店を規制するものです。
法律の趣旨には、地域の中小商店を保護する目的、とはっきりと書かれていました。
その結果、ダイエーやヨーカドーが作ったのが、コンビニです。
大規模なお店を作るな!と言われたので、小規模なお店を作ったのです。
24時間営業し、店内は清潔。お酒もタバコもお菓子も食品も買える。
コンビニは繁盛し、さらに商品開発や独自の配送網、システムに力を入れて行った結果、日本中に作られました。
その結果、地域の小さなお店は結局、お客さんを取られてしまいました。
ちなみに、大規模小売店舗法自体も、その後にアメリカから「海外のお店の展開を不当に阻止するもの。」としてWTOに提訴され、その時は日本の主張が通ったものの、貿易摩擦の原因となり、結果的に2020年に廃止されました。
資本主義は、より知恵を絞り、工夫し、努力をした人間が勝ち進む経済です。
規制で一時的に守ったところで、結局、流れは変えられないのです。