責任の範囲とは
会社が大きくなる中で、「これは、あっちの部署の責任。」「これは、責任の範囲が明確になっていないから、誰の責任でもない。」「自分の責任だとは思っていない。」など、責任の範囲に起因する議論が増えていきます。
また、会社の内部体制を指導する証券会社も、責任範囲を明確にするように、指示をしてきます。
しかし、責任の範囲は、本当に、明確に出来るのでしょうか?
そんなことを考えながら、たまたまサッカーを見ていたら、なんだか責任の範囲について、自分なりの考えがまとまりました。
サッカーでは、ポジションがあり、そのポジションに沿った役割が期待されます。
では例えば、もし、ゴールを奪われて点を取られたとき。
これは、ゴールキーパーの責任でしょうか?
もちろん、ゴールキーパーは責任を感じるとは思いますが、ディフェンスはもちろんのこと、全てのポジションの人も、結局は、責任を負っているのだと思います。
だから、ゴールキーパーがサボったりしない限りは、ゴールキーパーを攻める人はいません。
点を取るのも同様です。
点がとれないとき、それをゴールキーパーが攻めるのは、おかしいですよね。
内心、不満に思うことはあるかもしれません。
なんでゴール前で10回も外すんだよ!みたいな。
でも、ゴールキーパーは後ろから指示を出すことができ、また、ゲームスタートの起点となるケースも多いことから、自分に責任がない、とはまったく考えていないでしょう。
ボールが後ろに飛んだからディフェンスの責任範囲、前にいったからフォワードの責任範囲、ゴール周辺はゴールキーパーの責任範囲、なんて考えているチームが強くなるわけはありません。
お互いを信頼しながら、味方のミスもフォローし、チームの勝敗の責任の一端は常に自分が追っている。
それが、サッカーだと思うのです。
これは、野球においても、バスケットにおいても、チームスポーツはみんな、同じじゃないでしょうか?
そう考えると、仕事において、責任範囲を明確にすることの難しさ(無意味さ)、失敗した人を攻めることがナンセンスなことが、しっくりくるのではないかと思います。
チームパフォーマンスを最大化し、みんなでチームの勝利を目指す。
そんな会社で、ありつづけたいです。