株式会社ライナフ

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CEO BLOG
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過剰建築の行きつく先

2018, 06/11

最近、「かぼちゃの馬車」という、女性向けシェアハウス会社が破たんをしたニュースをご存知でしょうか?
(参考URL: http://www.cyzowoman.com/2018/03/post_178397_1.html
このニュースをざっくり言うと、
1:高い投資利回りのアパート(シェアハウス)を建てませんか?お金は全部、スルガ銀行が出してくれます。
2:銀行の審査を通りやすくするために、年収とか貯金とか、書き換えちゃえー。
3:やったー!投資に必要な全額、スルガ銀行からおりるぞー!これで、どんどんアパートを建てられる!
4:あれー、思ったよりもアパートの入居者が集まらないー(涙)
5:ごっめーん、入居者が集まらなくて、家賃が入らないから、会社潰れちゃった。借金してシェアハウスを建ててくれてたアパートの皆さん、今度は自分たちで入居者集めてね!約束していた家賃は、ぼくら、もう払えないから!
というものです。
さて、この中で、「この会社は悪質だ!」と言われるのはどこか。
実は、2:審査を通りやすくするため、年収とか貯金とか、書き換えちゃえー! だけです。
現在、日本には430万室の賃貸用物件の空室があります。
相続のあと放置されて朽ちている地方の空き家、じゃなくて、賃貸として募集してて、人に住んでほしい家が、430万室あります。
そして、2017年の1年間で、新たに40万室の新築が作られました。
一方、日本の人口は2008年から減少を始めており、2019年からは世帯数も減少し始めます。
シェアハウスの会社が破たんした問題について、目を向けるべき場所は、年収を書き換えたりした悪質性ではありません。
人口の減少している日本において、今もひたすら新築賃貸物件が作り続けられていること、そして、作るときにアパートメーカーが家賃を保証していること、なのです。
シェアハウスのあの会社が特殊なのではなく、今後も、
4:あれー、思ったよりもアパートの入居者が集まらないー(涙) 
5:ごっめーん、入居者が集まらなくて、家賃が入らないから、会社潰れちゃった。
という会社が出てくることや、当初、約束していた家賃保証を著しく下げるアパートメーカーが続出することは、もはや避けては通れないです。
人口が減り続ける中、住まいだけは増え続ける日本。
この空いた家は、その後、どうなるのでしょうか?