音楽性の違い
2024, 04/14
今から7年前にライナフを退職したメンバーが、退職理由を説明するときに使った言葉です。
「音楽性が違う、っていうか。別にライナフが嫌いっていうわけじゃないんですけれど、自分と音楽性が合わないんですよね。」
その時は、「またまた、退職理由をうまくごまかしてー。ライナフに不満があるから、辞めるんでしょ?」としか思わなかったのですが、その後、この「音楽性の違い」という言葉が妙に耳に残って、自分でも使うようになってしまいました。
実際に、世の中にはどちらが正しい、悪い、という分類ではない事象がたくさんあります。
会社の成長一つとっても、「とにかく大きく、世界を目指して」という会社もあれば「働いている目の前の人たちが豊かになるのが目的で、規模は追わない」という会社もあります。
利益の上がっている中小企業は、完全に後者です。
だからと言って、世界を目指している会社に「無謀で無駄なことを」というのも違うし、儲かっている中小企業に「志が低い」というのも違います。
どちらも、経営方針が違うのだけの話なのですが、経営とは?と議論すると、まるで逆のことを主張しあうことが多々あります。
こういう時に、僕は思うのです。
あぁ、音楽性が違うな、と。
会社の在り方、人の生き方、好きな音楽、趣味、
自分とは違う考え方の他者をリスペクトするときに、
「音楽性が違う」という言葉は、大変、便利なのです。