スマート置き配に関するアンケート調査を実施
~利用者の97%が再配達削減を実感~
独立行政法人都市再生機構(以下、UR都市機構)中部支社と「スマート置き配」サービスを提供する株式会社ライナフ(以下、ライナフ)は、置き配サービスの利用実態等の把握を目的として、大規模なアンケート調査を実施しました。「スマート置き配」を導入している名古屋市内の64棟5,150戸のUR賃貸住宅を対象に、1,400件超の回答を得ました。「スマート置き配」は、認証された配達員のみが入館できる仕組みを使ってオートロック付きマンションにおいて提供する置き配サービスのことです。
アンケート結果の概要を別紙のとおり公表いたします。
<調査結果のポイント>
◆ サービス認知度向上は課題
◆ 利用した人の97%が再配達削減を実感。置き配サービスは利用者のタイムパフォーマンスニーズにマッチしたサービス
◆ 宅配ボックスと置き配サービス併存で、利用者の選択肢の幅が広がる
◆ 置き配サービスは、賃貸住宅での付加価値サービスとしても有効
◆ CO2削減により環境問題解決に寄与
【調査概要】
調査対象:UR都市機構中部支社管内で、ライナフの「スマート置き配」を導入したオートロックエントランスのあるUR賃貸住宅64棟5,150戸
調査期間:令和5年10月20日~令和5年11月10日
調査方法:集合郵便受へ直接配付、Web回収
回収票数:1,444件(回収率28.8%)
【「置き配に関するアンケート調査」回答結果について】
◆ サービス認知度向上に課題
①「置き配」の認知度について
「利用した」が全体の34%、「サービスは知っているが利用したことはない」が18%、「サービスを知らなかった」が48%と高く、認知が進んでいないことが分かりました。
②「サービスを知らなかった利用者」のうち、置き配を利用してみたい割合
これまで置き配が導入されていることを知らなかった居住者に置き配利用について尋ねたところ、「使ってみたい」が61%、「もう少し知ってから検討したい」が28%、「使用したくない」が11%という結果になりました。
また、アンケート調査前の置き配サービスのイメージを尋ねたところ、「盗難が心配」「セキュリティが心配」の声が挙がりました。
◆ 利用した人の97%で再配達削減を実感。置き配サービスは利用者のタイムパフォーマンスニーズにマッチしたサービス
③再配達の削減割合について
「置き配」利用者のうち、「再配達が減った」と回答した割合は97%となりました。
④「置き配」を利用した理由について
置き配サービスを利用した理由については、「配達予定日時に在宅していなくてもよい」が最も多く、順に「再配達の依頼が面倒」「再配達を待つ時間がもったいない」「荷物の受け取りが楽になる」など、タイムパフォーマンスを重視していることが見受けられました。
◆ 宅配ボックスと置き配サービス併存で、利用者の選択肢の幅が広がる
⑤宅配ボックスは足りているか
宅配ボックスが設置されている住戸の居住者に、「宅配ボックスは足りているか」を尋ねたところ、68%(※1)が十分だと感じていると回答しました。
※1 宅配ボックス設置住棟の2,565戸を対象に回答(n=765)を得ました。
⑥「宅配ボックス設置が十分」と答えた居住者のうち、「置き配サービス」を利用した人の割合について
上記⑤の「宅配ボックスは足りているか」について十分と答えた居住者に対して「置き配サービスを利用したことがあるか」について聞くと、「利用した」が42%、「サービスを知っているが利用したことがない」が21%となりました。宅配ボックス設置が十分と感じている居住者でも3人のうち2人は「置き配」を利用したこととなり、宅配ボックスがあっても、玄関先まで荷物を届ける置き配サービスの利用ニーズがあることが判明しました。
◆ 置き配サービスは、賃貸住宅での付加価値サービスとしても有効
⑦次に住む物件も置き配対応が良いか
「置き配」利用者のうち、次に住む物件も置き配対応が良いかを問うたところ、81%が良いと回答しました。
⑧今後置き配で利用したいサービスについて
「今後置き配で利用したいサービス」の設問では、多い順にEC(日用品)、ギフトなど宅配便、EC(食料品・アルコール)、ネットスーパー(日用品)、EC(家具・家電)となりました。日用品、食料品での需要が多いほか、家具や家電においても置き配を利用したいニーズがあることが見て取れます。
【参考】
再配達はCO2の発生要因の一つとされており、置き配の普及により再配達件数が減少すれば、CO2削減につながり、環境問題の解決にも寄与します。国土交通省の算出式に基づき、本件によるCO2削減量を推定した結果を、下記にまとめました。
(サービス導入前)
「スマート置き配」を導入している64棟5,150戸では、アンケート結果での宅配便利用頻度から、年間7,359 ㎏のCO2が発生していると試算(※2)。これはスギの木、約3千本の年間CO2吸収量に相当します。
(サービス導入後…今後1年間)
現在、ECサイト最大手の専属ドライバーのみが「スマート置き配」の利用が可能なため、全体の3割が再配達削減に寄与すると仮定すると、年間2,453 ㎏のCO2発生(スギの木約1千本相当)を抑制することができると推計しております。
※2の計算式について
国土交通省「宅配の再配達の発生による社会的損失の試算について」(2015 年8 月25 日)(https://www.mlit.go.jp/common/001102289.pdf)より、
宅配便取扱い個数(個/年)×宅配便1個に対する走行距離(㎞/個)×再配達率(%)×積載量(t)×排出係数(㎏-CO2/t-㎞)としています。
なお、各係数は次のとおり。
■「スマート置き配」について
ライナフの「スマート置き配」は、オートロック付きマンションにおいて、スマートロック「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を用いて共用エントランスの鍵をデジタル化することで、受取側があらかじめ指定した場所に配達員が荷物を届けるサービスです。
「スマート置き配」は、配送パートナーごとに認証された配達員のみが入館できる仕組みになっているため、エントランスの解錠履歴は全て記録されます。マンションオーナー・管理組合・管理会社の「初期費用」、「月額費用」、「工事費用」などは全て無料です。
https://linough.com/package-drop-service/
■独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)について
UR都市機構の歩みは戦後の住宅不足解消に端を発しています。1955 年から様々なステークホルダーとともに、時代時代の多様性に即し、安全・安心・快適なまちづくり・くらしづくりを通して、「人が輝く“まち”」の実現に貢献してまいりました。そしてこれからも、変化する社会課題に挑戦し続けることで皆さまにお応えし、「人が輝く“まち”」づくりに不可欠な存在でありたいと考えております。これまで培ってきた持続可能なまちづくりのノウハウをいかし、都市再生事業・賃貸住宅事業・災害復興支援・海外展開支援に全力で取り組んでまいります。
社名 :独立行政法人都市再生機構
本社 :神奈川県横浜市
設立 :平成16(2004)年7月1日
代表者:理事長 中島 正弘
https://www.ur-net.go.jp/
■ライナフについて
AIとIoTの最新技術を活用した不動産管理ソリューション「ライナフスマートサービス」を展開。2021年3月より、オーナー様・管理会社様に向けて「置き配」の普及と導入を支援する「スマート置き配」を提供しています。
三菱地所グループ、東急不動産ホールディングスグループなどの大手不動産企業への導入実績が多数あり、不動産の“デジタルリノベーション” を推し進めています。これまで累計資金調達額は10億円以上。「スマート置き配」全国9000棟設置(見込みを含む)。
社名 :株式会社ライナフ
本社 :東京都文京区湯島1-6-3 湯島一丁目ビル2階
設立 :2014年11月4日
代表者:代表取締役 滝沢 潔
https://linough.com/
※本プレスリリースに記載の会社名、サービス名は、各社の登録商標です。
※本プレスリリースに掲載されている内容は、発表日現在の情報となります。最新情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。