車が売れない理由

なぜ、日本で車が売れなくなったか？
良い車がないから？若者の所得が低いから？少子化だから？
いえいえ、答えは、車を持つことをかっこいいと思わなくなったから、だと思うんです。
車も腕時計も、そして不動産（家）も、たくさん売れる一番の理由は、それを持っていることがステータスになった、かっこいいと思われていたからです。
どんなに良い車を作っても、どんなに若者の所得が上がっても、「車を持ってるってかっこいいよね！」という価値観を復活させないと、車の販売台数は戻ってこないでしょう。
そしてそれは、至難の業だと思います。
仕事で月に1，2回上海に行くのですが、上海の若い人たちは、車はそこそこの値段で良い、という雰囲気でした。
その代わり、月給6万円でも、iPhone7（現地価格14万円）を持っています。
車は中古でも良い。最新のiPhoneを持っているのが一番かっこいい、という価値観なのです。
一度変わった価値観を変えるのは、難しい。
家を買って一人前、車を持ってるとかっこいい、という価値観を持っていない人が、今の35歳以下は多いです。
車を買うことがかっこよければ、そもそもカーシェアもレンタカーも、流行らないんです。「え、カーシェア？ダサっ。買えよ。」って言われてしまうから。
この消費における価値観のトレンドをしっかりと見ないと、流れに逆行してしまい、苦しむことになるのでしょう。