スマートロックはブルーオーシャンだったのか
ブルーオーシャンという言葉をご存じでしょうか?
競合相手のいない市場、澄んだ海、って意味で使われます。
なお、対義語は、レッドオーシャン。
激しい競争の起きている市場を指します。
で、スマートロックについて、最近、「スマートロックは最近、めっきりレッドオーシャンになって、シェアの取り合いが大変ですね。」的なことを言われたりするのですが、当事者にとってはまったく、この逆な感じで、市場自体がどんどん広がっているイメージです。
もしこれが、もっとニッチな市場だったらどうでしょう?
例えば、競技場自転車のサドル、という分野だったとします。
競技場用自転車を買う人数や、年間販売台数を考えると、サドルメーカーは3,4社あれば、十分になるかもしれません。
(すみません自転車に詳しくないので思い付きで書いてます。許して。)
ですが、スマートロックの対象は、「鍵」です。
世の中に鍵のついているドアが、いくつあるか想像できますか?
そして、不動産市場という大きな市場の規模が、想像できますか?
もし、スマートロックを出しているのが弊社1社であれば、よほどの広告宣伝費をかけないと、存在自体が認知されません。
ですが、今、ベンチャー3社がリリースをしていることで、1社の広告を見た人が「スマートロックっつーもんがあるんだ。」と、ネットで調べはじめて、うちの商品にたどり着いたりします。
それでも、スマートロックの認知度なんて、まだ0.1%もないでしょう。
このとんでもなく広い市場にスマートロックを先行者として投入できたことは、本当に幸運だったと思います。
例え、競争相手が資本力のあるベンチャーだったとしても、この大きな市場を取りきるのは無理です。
スマートロックという大海原に、今は3匹しか魚がいない。
まだここは、澄んだ海です。