IoT推進の問題点
IoT推進ラボに出席してきました。
今朝、経済産業省主催のIoT推進ラボに出席してきました。
朝7時30分という早朝スタート。
朝早いのはつらいですが、この時間設定はたぶん正解で、メイン会場の他にビデオ傍聴会場が2部屋準備されるという、大盛況ぶりです。
IoT推進ラボは、日本国内のIoTを2020年に向けてどのように推進していくか、規格統一をどうするかということを議論する委員会です。
現在、加盟している企業は927社です。
議論の中の意見として、「IoTを生かしていくためには、データの量が必要。データを集めてビッグデータにするためには、各企業がそれぞれ抱え込んでいるデータを吐き出す覚悟が必要である。」というものがありました。
しかしこれは、民間企業にとっては非常に難しいオーダーです。
莫大なお金をかけて作ったシステムを使い集めたデータ(=資産)を無償で差し出せ、ということですよね。
これ、不動産に例えたら、大金を払って買った不動産を、無償で賃貸させろ、みたいなものですよね。
それは無理です・・・。
先日、ブログにも書いたSORACOMさんの名前も、何度も出ました。8名のメンバーで、IoT向けのSIMを作ったという話です。
本来、通信網を提供するという事業は、大企業が数十億円をかけてやってきたことですが、それを8名で、雑居ビルの一角で成し遂げたということでした。
(ちなみに、SORACOMさんは創業時点で7億円の出資を受けている、というのもすごいです。)
今後、IoTを推進するために、ベンチャーの力は欠かせないというのは会場の共通認識なのですが、では、ベンチャーをどのように支援するかは、結局「補助金を出す」という、いつものパターンになりそうです。
この点についても、委員会ではベンチャーの社長さんから「半額補助、とかではなくて、全額を補助してほしい。」「補助金は、資金使途の限定や申請の手間など、使いづらすぎる。使うために2ヵ月も3ヵ月もかかるようでは、意味がない。」などごもっともな意見が出ていました。
IoTベンチャーにすでに20社出資している、孫泰蔵さんの話は印象的で、「絶対的に必要なのはスピード。シリコンバレーで生まれたIoTベンチャーは、実証実験をするのに、日本もアメリカも規制があって実験ができないということで、中南米に事務所を開設して、そこで実験をしている。『コンプラがー』『規制がー』といって、スピードを緩めたら、あっと言う間に負けてしまう。」ということでした。
11月下旬にはIoTプロジェクトの公募開始、1月に選考し2月に採択されると、資金支援や規制緩和の道が開けるそうなので、とりにいきます!
大変モチベーションの上がる会議でした。