苦労を知らなかったからはじめられた
先日、福岡で不動産会社の社長さんと飲んでいたときのお話しです。
その社長は、自分で会社を立ち上げた訳ではなく、もともといた会社が傾いて、社長のポジションに誰もいなくなってしまったときに、株主に相談をされて社長に就任した、という経緯の方です。
元々、社長をやりたくて会社に入ったわけでもなく、緊急事態の際に、流れで社長に就任をされた、とのこと。
で、そのことについて、
「今は、あの時に社長になるって話を受けてよかったと思えるけれど、もう、2回目は嫌だよね。その後、これだけ苦労することがわかっていたら、断っていたよ。それだけ、大変だった。」
と言っていまして。
そこは、すごく同感です。
僕も、ハードウェアのベンチャーを立ち上げたことについて、「こんなに苦労することがわかっていたら、やらなかった。」と思うクチです。
もし、3年前に時間が戻ったら。
起業はしていたと思います。間違いなく。
それだけ、起業をしたことについて後悔したことは一度もありません。
ただ、ハードウェア、モノ作りの領域に踏み込むことは、しなかったと思います。
今でこそ、それなりにちゃんと出来るようになりましたが、どう考えても、リスクとリターンのバランスが悪いように思えるのです。
つまり、モノ作りはお金がかかるけれどリターンが少ない、ということです。
これは、社内にモノ作りのノウハウが少ないため、外部に多くを依頼し、その結果、お金がかかるということもあります。
長年モノ作りをやっている、家電メーカーでは、もっと低いコストで作れるのかなぁ。。。
ともあれ、これだけの苦労がわかっていたら、今と同じ事業はやっていないかった、ということです。
それだけ、自分たちのやっていることは簡単にマネできることではないよ、という自負もありますし、また、絶対にやりきるという気合さえあれば、なんでもできるよ、とも思うようになりました。