国債の金利が低すぎます。
今の国債金利、みなさんご存知ですか?
国債というのは国がお金を借りるために発行するもので、ようは借用書です。
10年国債なら、
10年間お金を貸してね。10年待ってくれたら、元本はちゃんと返すよ。その間、利息は毎年払うよ。
というものです。
で、この10年国債の金利が、今は約0.2%です。
つまり、
10年間待ってくれたら元本は返すよ。
その間は、毎年0.2%の利息を払うよ。
ということです。
果たして今の日本人で、10年後の日本の財政に自信がある人、どのくらいいるんでしょうか…?
たぶん、半分以上の人が、10年後の日本が今と同じとは思わないでしょう。
国債の金利は本来、その満期である10年後の不確実性によって変わってきます。
例えばギリシャの10年国債の金利は20%近くまで上がりました。
これは、10年後のギリシャがちゃんとお金を返さないリスクがあるため、毎年20%の利息をもらわないと割に合わないよ、と世の中の人が判断した結果です。
では、日本の現状はどうでしょうか?
はっきりいって、財政の状況はギリシャ並かそれ以上に悪いです。
その状態でも、信用不安が起こっていない理由は、1:国債を保有している9割以上が日本人である。2:日本が外国の債券を保有している。3:貿易赤字が大きくない。などがありますが、それにしても低すぎます。
アメリカ(2.2%)やドイツ(0.4%)より低いというのは、どう考えてもおかしいと思っています。
いや、先進国全体が低すぎておかしいのですが、日本は突出して異常事態です。
今、日経平均株価は約19,000円、為替は1ドル=120円ですが、この2つの価格は過去にもあったので、そんなに異常感は感じません。
でも、国債価格(=国債利回り)だけは、どう考えても説明できないレベルの異常値です。
経営者にとっては金利が低いのはありがたいことなのですが、異常な低金利を続けた後は、さらに大きな異常事態(ハイパーインフレや預金封鎖やバブル)などが起きるというのが歴史の常なので、警戒しておきましょう。