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マンションのオートロック事情。種類・メリット・注意点は?

賃貸物件を探す際、防犯面の観点から「オートロック付きであること」を条件にする方も多いのではないでしょうか?

不動産ポータルサイトでは「オートロック」は絞り込み条件の1つになっており、需要が高いことが分かります。

しかし、一口にオートロックと言っても複数の種類があることをご存じでしょうか? 

そこで本記事では、オートロックの種類・メリット・注意点などについて解説していきます。


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目次[非表示]

  1. 1.そもそもオートロックとは? 
  2. 2.オートロックの種類は? 
    1. 2.1.集合キー式
    2. 2.2.暗証番号式
    3. 2.3.非接触式(カードキー・ICタグ)
    4. 2.4.カードキー式(差し込むタイプ)
    5. 2.5.指紋認証式
    6. 2.6.顔認証式
    7. 2.7.スマートロック式
  3. 3.オートロックのメリット
    1. 3.1.不審者が侵入しにくい
    2. 3.2.突然のセールスや勧誘などを断りやすい
    3. 3.3.安心感がある
  4. 4.オートロック物件の注意点
    1. 4.1.第三者の入館を必ず防げるわけではない
    2. 4.2.鍵を忘れると締め出されてしまう
    3. 4.3.家賃が少し高め
  5. 5.まとめ




そもそもオートロックとは? 

オートロックとは、ドアが閉まると自動で施錠される仕組みのことを言います。
「自動」を意味する「Auto」と錠を意味する「Lock」を合わせた和製英語です。

マンションにおけるオートロックとは、一般的には建物の共用エントランスがオートロック化されていることを指します。つまり、入居者は後述する鍵・暗証番号などでオートロックを解除し、訪問者はインターホン経由などで入居者から鍵を開けてもらうことで建物に入れます

つまり、オートロックは、入居者や入居者が許可した人以外の第三者が建物内に入ることを防ぐための仕組みとなります。


オートロックの種類は? 

オートロックは大きく分けて以下の7種類があります。
ここでは各種類の特徴について解説します。


集合キー式

各部屋の鍵でエントランスのオートロックを解錠できるタイプです(逆マスターキーシステム)
分譲・賃貸物件に限らず、オートロックの種類では一番多い方式と言えます。
部屋・エントランスと別々の鍵を持ち歩く煩わしさが無い一方、複製されるリスクもあることには注意が必要です。


暗証番号式

エントランスドアの手前にテンキーが設置され、予め登録された暗証番号を入力することでオートロックを解錠するタイプです。
暗証番号さえ覚えていれば、わざわざ鍵を取り出す必要がなく開けられるため利便性が高いです。

しかし、暗証番号を忘れた場合は締め出されたり、暗証番号の盗み見や流出により入居者以外の第三者が堂々と解錠できてしまうリスクがあります。暗証番号の管理には最新の注意を払いましょう。

※テンキー:0~9までの10個のキーがついたキーパッドのこと。


非接触式(カードキー・ICタグ)

カードやキーヘッドに内蔵されたICチップをリーダー(読み取り機)に近づけることで解錠するタイプです。カードや鍵を取り出してリーダーに近づけるタイプと、取り出す必要が無く近づくだけで解錠するタイプがあります。

前者はシステムによっては対応するスマートフォンを鍵代わりにすることもできます。後者は高価なため導入物件は高級物件に限られてきますが、手ぶらでの解錠ができ利便性の高い解錠方法と言えるでしょう。


カードキー式(差し込むタイプ)

カード型の鍵となっていて複製が難しいタイプです。リーダー(読み取り機)にカードを差し込むことで情報を読み取りオートロックを解錠します。複製される心配や暗証番号が流出することが無いので比較的防犯性が高い仕組みです。

一方、他の種類のカードと一緒に保管すると壊れたり、うっかり折ってしまったりすることもあるので扱いには注意が必要です。


指紋認証式

エントランスドアの手前に指紋読み取り用の機器が設置されており、そこに指をかざすことで指紋を読み取り、事前に登録した指紋と照合・解錠するタイプです。認証機器が高額になることが多いため、主に高級物件で採用されています。

指紋を鍵にする生体認証のため、極めてセキュリティ性が高いオートロック機能です。鍵を取り出す必要がなく指先一本で解錠できるため利便性も高いと言えます。

一方、指先の汚れ・肌荒れ・怪我などで指紋がうまく読み取れないと認証できないことがあります。また、事前に指紋を登録する必要があるため、認証機器での登録が必要など利用開始までの手間が発生することに注意が必要です。

メリットも多いですが、新型コロナウイルスが流行している2019年以降、非接触の観点から利用には慎重になる方が良いでしょう。


顔認証式

エントランスドアの手前に顔認証用の機器が設置されており、そこに顔を向けることで顔を検出、事前に登録した顔データと照合・解錠するタイプです。指紋同様、顔という複製しにくいものを鍵にすることで極めてセキュリティ性の高いオートロック機能です。

なんといっても顔を向けるだけで認証・解錠する為、手ぶら解錠が可能となり、荷物の多いとき・子どもを抱っこしている時などに特に重宝します。

一方、事前に顔認証を登録する必要があり、マスク姿で解錠できるかどうかは製品によります。また、顔情報という個人情報が適切に管理されているか、という観点にも注意が必要です。

比較的新しい仕組みのため、まだ導入しているマンションは多くはないですが、利用できれば生活利便性は大きく上がると言えます。

【関連記事】顔認証システムの仕組みとは? 活用のメリットから注意点・活用シーンまで


スマートロック式

エントランス用スマートロックを設置し、専用アプリなどから解錠するタイプです。現在は、オートロックに後付けすることで既存の解錠方法にアプリでの解錠をプラスするというものが多いです。

先述の顔認証方式は、このスマートロック式の派生形の解錠方法です。

スマートフォンは、ズボンのポケットやカバンの中など取り出しやすいところに入れていることが多いため、鍵を取り出すより手軽に取り出してオートロックを解錠できます。また、生活必需品であり重要なデータが入っているスマートフォンを紛失するケースはそう多くはないため、鍵よりは紛失の可能性が下がると言えるでしょう。

ただし、万が一スマートフォンを紛失した場合、悪意ある第三者にオートロックを解錠されてしまう恐れがあるので、必ずスマートフォンのロックを設定することを忘れないようにしましょう。


オートロックのメリット

現在オートロックの人気は高く、人気設備ランキング 2022(全国賃貸住宅新聞調べ)でも「第2位(単身者向け)・第3位(ファミリー向け)」という結果になっています。

では、オートロック付きの物件に住むメリットはなんでしょうか?
ここでは具体的なメリットについて紹介します。


不審者が侵入しにくい

オートロックの目的は、入居者・入居者に許可された者以外の第三者を建物の中に入れないことにあります。賃貸物件では隣人の顔を知らないということも多いかと思いますので、オートロックが無いとマンション内ですれ違う人が入居者なのか不審者なのかの区別がつきません。しかし、オートロックにすることで不審者が侵入しにくくなるため、安心感があります。

不審者が建物内に侵入することで起こりうる空き巣・ストーカーなどの犯罪行為を未然に防ぎやすい仕組みと言えるでしょう。

突然のセールスや勧誘などを断りやすい

オートロック物件であれば、訪問者が勝手に玄関前まで来ることがありません。

近年はカメラモニター付きインターホンの導入物件も増えているため、モニターで確認してセールス・勧誘・不審者等であればそもそも応対しないということが可能です。仮に応対した場合でも、インターホン越しなので断る際の心理的負担も軽くなりますし、玄関前まで来られる心配がないというのは安心です。

安心感がある

オートロック付き物件の場合、エントランス・玄関ドアと二重のセキュリティとなります。また、防犯カメラを設置している物件も多いため、意図的に悪意をもってオートロックを突破するのは空き巣・不審者にとって心理的抵抗感が大きくなるはずです。

戸建て住宅やオートロックの無い物件であれば容易に玄関前まで来れるため、犯罪・いたずらの被害にあう可能性もありますが、オートロックつき物件であればその可能性を減らせるため安心です。


オートロック物件の注意点

オートロック物件は人気も高くメリットが多いですが、実際に選ぶ際には下記の点に注意してください。


第三者の入館を必ず防げるわけではない

オートロックは鍵・生体認証・インターホンとの連動により入居者・入居者に許可された者だけを入館させる仕組みですが、絶対に安心とは言い切れません。

悪意のある第三者が下記の方法で入館してしまう場合があります。

  • 共連れ(オートロックを解錠した入居者に続けて入る)
  • 配送会社等に成りすましてオートックを解錠してもらう

そのため、オートロックがあるからと言ってセキュリティを過信しないことが大切です。
オートロックを解錠する時は周囲に不審者がいないか確認する・共連れされた場合は一緒のエレベーターに乗らない・玄関ドアを開ける前に周囲の状況を確認するなどの防犯対策を取ってください。

また、外出時には必ず施錠をする・窓を開けっぱなしにしないなどの基本的な対策も怠らないようにしましょう。


鍵を忘れると締め出されてしまう

当然ではありますが、解錠の為の鍵・カードキー・スマートホン等を持ち忘れてオートロック外に出てしまった場合、オートロックを解錠できません。朝のゴミ出しの際に鍵を持たずにオートロック外に出てしまい入れなくなった、という話を管理会社より聞くことがあります。オートロック外に出る際は必ず鍵を携帯しているか確認するようにしましょう。

なお、生体認証である指紋認証・顔認証であればオートロックを解錠することはできます。ただし、システム障害等で利用できない可能性もありますので、やはり念のために鍵を携帯するようにした方が安心です。


家賃が少し高め

オートロックは人気の設備であり投資・メンテンナンス費用も高くなるため、オートロックが付いていない物件よりも家賃が高くなることが多いです。物件を選ぶ際の優先度を明確にし、オートロックを選んだぶん妥協する内容を設けるなど、オートロック選んだ結果予算をオーバーするという事がないよう気を付けましょう。


まとめ

オートロックの種類・それぞれの特徴は理解いただけましたでしょうか。
メリット・デメリット、相性などをよく検討したうえで自分に合った物件を見つけてください。

先述のとおり、オートロックであれば絶対に安全というわけではありませんので、防犯意識を高めて安全で快適な生活をお送りください。




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