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顔認証の5つの問題点。担当者が検討すべきリスクと対策について解説

顔認証システムは様々な場面で活用されていますが、自社での初めての活用において導入に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。

導入の可否を決めるためには、顔認証の問題点・リスク・解決法について把握することが必要です。

そこで本記事では、顔認証システムの問題点・リスクから解決方法に至るまで詳細に解説をしていきます。リスクと対策方法を理解することで、安全に自社ビジネスに顔認証を活用することができます。


目次[非表示]

  1. 1.顔認証システムの仕組みとは
  2. 2.顔認証における5つの問題点
    1. 2.1.プライバシー・顔データの取り扱いの問題
    2. 2.2.セキュリティの問題
    3. 2.3.情報流出の問題
    4. 2.4.認証精度の問題
    5. 2.5.導入コストの問題
  3. 3.顔認証の問題点に対する対応策
    1. 3.1.利用者の同意を得る
    2. 3.2.高セキュリティな仕組みを利用する・取り扱い規定を制定する
    3. 3.3.導入目的・場所に合わせた精度・スペックを持つ製品を選ぶ
    4. 3.4.他の認証技術を組み合わせる
  4. 4.顔認証システムの活用事例
    1. 4.1.主な活用事例
    2. 4.2.マンションのエントランスにおける活用事例
      1. 4.2.1.物件の差別化
      2. 4.2.2.入居者の利便性の向上
      3. 4.2.3.物件のセキュリティの強化
  5. 5.まとめ


顔認証システムの仕組みとは

顔認証の問題点と対応策について解説する前に、まずは顔認証システムの仕組みについて簡単にご紹介します。

顔認証システムとは、生体認証の一種で、各個人に固有である「顔」をキーとして本人確認・認証を行う仕組みです。

認証には、目・鼻・口などの特徴的な位置や顔における比率・顔の大きさなど、顔に関する様々な要素をもとにデータベースとの照合を行います。


顔認証システムの仕組みについては、下記の記事で詳細の解説をしています。
ぜひご覧ください。

《関連記事》顔認証の仕組みとは?活用のメリット・注意点から活用シーンまで


顔認証における5つの問題点

顔認証における問題点として、下記の5つが挙げられます。

  1. プライバシー、顔データの取り扱いの問題
  2. セキュリティの問題
  3. 情報流出の問題
  4. 認証精度の問題
  5. 導入コストの問題

それでは、1つずつ解説していきます。


プライバシー・顔データの取り扱いの問題

顔認証システムで取得・利用する「顔データ」は個人情報(個人識別符号)にあたります。そのため、「顔データ」の管理・運用やプライバシーについて最新の注意を払う必要があります。保存された顔データをサービス提供者がどのように管理・扱うのか、社内で閲覧できる場合は閲覧権限を設ける・利用目的を超えた利用はしないなどのルールを設ける必要があります。

また、万引きなどの犯罪抑止の為に顔データを活用することもあります。この場合も、取得した顔データの管理・閲覧・活用についてはプライバシーに十分配慮したうえで運用することが求められます

※ 個人識別符号:生存する個人に関する情報であって、次のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定めるもののことです(個人情報保護法2条2項)

例)顔画像・声帯・指紋・虹彩・DNA


セキュリティの問題

取得した顔データの保存先は大きく分けて2つです。
1つはクラウド、もう1つは端末(エッジ)です。

クラウド上に保存する場合、保存先のクラウドのセキュリティ性に問題無いかの確認が必要です。
端末に保存する場合、万が一端末が盗難等にあった場合に不正アクセスされることがないか、不正アクセスされても顔データは暗号化されていてアクセスできないか、などを確認しましょう。

また、サービス提供者が顔データに容易にアクセスできる状態は好ましくありません。サービス提供者の社内でどのような体制を取っているのか、この点についても確認する方が良いでしょう。

また、写真や動画による「なりすまし」に対しては、なりすまし防止対策を行っているシステムを選ぶことで対応が可能です。


クラウド方式・エッジ方式については下記の記事で詳しく解説しています。

関連記事 >> クラウド方式?エッジ方式?顔認証システムにおける2つの運用方式


情報流出の問題

前述のとおり、顔データはそれ自体が個人情報です。
そのため、流出してしまった場合のリスクは大きくなります。顔認証は各個人の顔を鍵にするため非常にセキュリティ性が高いサービスですが、物理鍵・ICカード・IDのように後から変更することができません。社内で顔情報を管理する場合は、アクセス制限・流出防止対策などのルールを設けるとよいでしょう。


認証精度の問題

認証精度が低いと、利用者の体験が悪くなります。また、問い合わせ対応・クレーム対応のための人員も必要になるため、導入企業の対応コストも上がってしまいます。導入にあたり、マスク・メガネを着用していても認証が可能かなどの確認が必要です。コロナ禍である2022年現在、マスク姿での認証が可能であることは必須といえるでしょう。

また、照度や逆光によって影響を受けるシステムもありますので、導入予定場所の環境を確認し、問題無く認証できるシステムなのかを確認することも必要です。もし暗所・逆光の場所に設置する場合は、赤外線カメラを搭載した3D認証に対応した機器を選ぶとよいでしょう。


導入コストの問題

顔認証システムを利用する為には、認証のための機器・設置工事が必要です。

メーカーが開発している専用機器を利用する場合、機器の金額は数十万円以上と高額になるケースがあります。一方、スマートフォン・タブレットなどの既存製品を活用する場合はコストを抑えられる場合があります。

また、導入時の工事費もあらかじめ確認しましょう。
汎用機器+スタンド式などで後から簡易的に設置する場合と、専用機器+壁掛け等で配線からすべて設計して設置する場合とでは大きな金額差がでることがあります。

意匠的には後者の方がいいケースが多いですが、予算に余裕がない場合・移設の可能性がある場合などは前者の方法を取ることで導入コストを下げられる場合があります。


顔認証の問題点に対する対応策

利用者の同意を得る

プライバシー・顔データの取り扱いの問題に対しては、きちんと利用者の同意を取ることが重要です。オフィス等の入退館・マンションのエントランス解錠・店舗での顔認証決済などの場合、利用者の能動的な意思で顔認証を利用するケースが多いため、社内規定・アプリ等の利用規約に顔データの利用目的などを記載し、予め同意を得ることが必要です。

一方、店舗での万引き防止・公共交通機関における犯罪抑止・商業ビルにおける利用者の導線の分析など、利用者の受動的な意思で顔認証を利用する場合は注意が必要です。前述のプライバシー揉問題に発展するケースもあるため、パンフレット配布・ポスター掲示・HPへの公開など、利用者が認識できる方法で事前に告知を行うなどの配慮が必要です。


高セキュリティな仕組みを利用する・取り扱い規定を制定する

セキュリティの問題に対しては、顔データに不正アクセスされたり流出したりしないよう、高セキュリティな仕組みを利用することが必要です。セキュリティの高いクラウドサービスを利用する・顔データが暗号化されているなどがその例です。

また、オフィスでの利用の場合、総務部署が社員の顔データを登録するという場合も考えられます。その場合、登録後の顔データの取り扱い(削除する・アクセス制限をかける等)について規定を設けるなど対策を講じるといいでしょう。


導入目的・場所に合わせた精度・スペックを持つ製品を選ぶ

認証精度・導入コストの問題に対しては、導入を検討する目的・場所を明確に考え、必要十分な製品を選ぶことで対応できます。

例えば、厳格な本人確認が必要な空港・銀行・決済の場合と、一般的なマンションのエントランスでは求められる精度・スペックが異なることは想像できるかと思います。

精度・スペックを求めれば求めるほど費用は高額になりますので、何の為に導入するのか・目的達成のためにどの程度のスペックが必要か検討が必要です。


マンション向けに導入する場合の目的・注意点・選び方については下記の記事を参考にしてください。

関連記事 >> 知らないと失敗する?マンションの顔認証システムの選び方。3つの基準。


他の認証技術を組み合わせる

顔認証決済・銀行での振り込みなど、厳格な本人確認が求められる場合があります。
その場合は他の認証技術と組み合わせて認証する「多要素認証」によりセキュリティレベルを高めることもできます。実際、顔認証決済においては、顔認証後に暗証番号を入力することで本人認証を行い、登録済のクレジットカードからの引き落としを行う例が多いです。

セキュリティ性を高められる一方、顔認証の強みである「手ぶらでの認証」ができなくなるため利用者の負担が増え利便性が下がります。

多要素認証を取り入れる場合、セキュリティと利用者の利便性のバランスを考慮したうえで決定するようにしましょう。


顔認証システムの活用事例

顔認証システムが市場でどのように活用されているのか。
ここでは主な活用事例について紹介します。

主な活用事例

  • スマートフォンのロック解除

  • 空港の出入国ゲート

  • オフィスビル・事務所での入退室管理

  • イベント会場・スポーツ施設での本人確認

  • 公共交通機関での本人確認
  • ジムなどの受付の無人化
  • テーマパークでのアトラクション乗車
  • マンションのエントランス


各事例の活用法については下記の記事で詳しく紹介しています。

>>関連記事)顔認証の仕組みとは?活用のメリット・注意点から活用シーンまで


マンションのエントランスにおける活用事例

先述の中でマンションのエントランスにおける活用事例を紹介します。

物件の差別化

最先端のサービスであり、まだ普及段階であるからこそ物件の差別化になります。

入居者の利便性の向上

顔認証による手ぶら解錠により、鍵を出す手間を無くし入居者の利便性を向上します。

物件のセキュリティの強化

複製・流出が無い「顔」を鍵にすることでなりすましを防止し、セキュリティを高めます。


マンションにおける導入理由・活用事例については下記のインタビュー記事もご参考にしてください。

参考)導入事例インタビュー【マンション専門の顔認証システム ライナフGate】


まとめ

本記事では、顔認証の5つの問題点についてと対応策について紹介しました。

プライバシー・セキュリティ・認証精度など検討する事項は幾つもありますが、それはどのシステムを導入する場合も同じです。重要なのは、リスクを認識し、対応策を講じたうえで導入・活用することです。

初めての導入は不安な点も多いかと思いますが、本記事に記載した対応策や運用ルール・導入時の注意点を踏まえていただければ、安心して活用いただけます。顔認証は、「顔」を鍵にするため複製が極めて困難・手ぶらで認証できるという大きなメリットがあります。

空港・オフィス・飲食店・マンション等と広がりを見せる顔認証システム。
ぜひ本記事を参考にし、自社ビジネスに役立てるか検討いただければと思います。





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